2023年6月10日 10:00
【高柳明音×町田慎吾×中島庸介対談】高柳明音がキ上の空論10周年記念公演にて初主演「面白かったではなく、刺さったと言って欲しい」
――漫画のような設定を口語演劇で「ありそうでなさそうな日常」を描くそうですね。セリフが重要になってくるのでしょうか?
中島僕は脚本を書く際、文字を綴るというより、登場人物に頭の中に立ってもらってそれを追いかけながら書いていくんです。だから、実際に現場に行ってご本人に会うと全く違う演出になったりすることもあります。今回も台詞に頼るというより、台詞はただの上っ面で「この言葉は本当なのか?嘘なのか?」と、迷わせながら進んでいく作品なんですよね。――主演の高柳さんは、唾液を飲むと誰もが眠ってしまうという謎めいた女性を演じるとのこと。役柄に対してどのようにお考えですか?
高柳私はこれまで人を動かす立場ではなく、影響されていく役柄を演じることが多かったんです。人物像も正論を貫くようなまっすぐなキャラクターばかりでしたが、今回は嘘をついたり、掴みどころがない女性役。初めてなので、どう魅せていくのか、まだ想像もできないですね。
ただ、私自身は、周りには絶対に嘘をつきたくない分、自分に嘘をつくことは結構あるんです。お仕事が大好きなので、たまに辛いことに遭遇してしまったら「辛くない!」と。
中島かっこいいですね!
高柳しかも、周りに見せている陽陽陽キャの仮面を脱いだあとは、人見知りの陰陰陰キャ。