2022年7月30日 12:00
中村獅童「歌舞伎こそ最先端」 待望の全国ツアー決まった「超歌舞伎」に強い使命感
ここまで育ててくれたのはミクさんファンの皆さん
忘れてはならないのは、幕張メッセでの初演時から「超歌舞伎」を熱く盛り上げ続けるファンの存在だ。
「当時、会場のお客さんのほとんどは歌舞伎を初めて観るという、初音ミクさんのファンだったと思います。言葉で伝統文化とバーチャルの融合って言っても、始まる前は正直『はっ?』って感じで、色眼鏡で見られる部分もあるかもしれないと思っていました。でも、いざ舞台に立つと、すごい盛り上がりでね。みんな、純粋に笑ったり、泣いたりしてくれて、それに僕らも泣かされて。毎回、ファンの皆さんが熱い思いにさせてくれるんですよ。『超歌舞伎』をここまで大きく育ててくださったのは、間違いなくミクさんファンの皆さん。本当に感謝の気持ちでいっぱいですし、ここで芽生えた友情は大切にしたいですね」
超歌舞伎『永遠花誉功』左より、初音ミク、中村獅童
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そう語る獅童には、こんな忘れられないエピソードも。
2019年の南座公演で、最前列で号泣しながら観劇する青年と出会ったそうだ。「口上の途中でしたが、僕のほうから『どうしたの?どこから来たの?』ってインタビューしたんですよ。