くらし情報『桐谷健太「観る人の心を揺さぶる何かがある」『醉いどれ天使』開幕』

2021年9月7日 11:00

桐谷健太「観る人の心を揺さぶる何かがある」『醉いどれ天使』開幕

桐谷健太「観る人の心を揺さぶる何かがある」『醉いどれ天使』開幕

桐谷健太「観る人の心を揺さぶる何かがある」『醉いどれ天使』開幕


血気盛んでありながらも戦争から帰還し「故郷やお国のためになれなかった」後ろめたさを抱える松永のやり場のないエネルギーや屈託を、桐谷は全身全霊で体現する。病人の落ちくぼんだ目元を覗かせつつ、持ち前の男くさいギラギラした眼力は健在だ。開幕にあたって「明日も見えない中、必死で今を生きる人たちの姿は、きっと観る人の心を揺さぶる何かがあると信じています」とコメントを寄せる通り、松永の激しい生き様を熱量あふれる演技で形にした。

桐谷健太「観る人の心を揺さぶる何かがある」『醉いどれ天使』開幕


対する高橋は、人情派の貧乏医師として桐谷に応戦。病に倒れる松永を放っておけず、岡田に捨てられ診療所に担ぎ込まれた美代を住み込みで働かせるなど、包容力あるキャラクター設定にふさわしい大らかな人物造形で作品世界に貢献した。初日を前に「今また別の形で生きるのが困難なある種絶望と圧力の下、三池崇史監督の元、明日への希望を振り絞り、在る命の価値を感じ、演じられたらと思います」と意気込む。


桐谷健太「観る人の心を揺さぶる何かがある」『醉いどれ天使』開幕

桐谷健太「観る人の心を揺さぶる何かがある」『醉いどれ天使』開幕


佐々木は華やかなルックスを封じ、粗末な着物姿で足を引きずりながら働くぎん像を健気に立ち上げる。すべてを失った松永に優しく寄り添う姿には母性があふれ、ハードボイルドな劇世界における一服の清涼剤に感じられた。

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