宮沢りえ「心震わせ惜しみなく頑張ります」 作・唐十郎の主演舞台『泥人魚』開幕
「ついに皆さんの前でお披露目する時が来たことに緊張と興奮があふれています」と語る宮沢は、スカートをまくり、自分の足に水をかけるというシーンを披露。蛍一役の磯村勇斗が、やすみの足に貼りついた鱗とも花びらとも言えぬ物体を拾い上げる瞬間は、耽美な“唐ワールド”の片鱗を垣間見せた。
現在放送中のNHK大河ドラマ『青天を衝け』の徳川家茂役でも話題を集めた磯村は、「唐さんの世界とお客さまの世界をつなぐのが僕たちの役目」だと語り、「観てくださる方の空気を感じながら、出演者一同楽しんでお届けしたいと思います」とアピール。本作で初のストレートプレイに挑む愛希れいかは「正直、まだまだお稽古が足りないと思ってしまいますが、皆さんと切磋琢磨した時間を信じて、舞台に立ちたいと思います」と意気込みを語った。両名はこれが初めての唐作品出演となる。
また、『唐版 風の又三郎』で唐作品に初参加し、テント芝居にも出演した風間杜夫は初演の唐十郎が演じた伊藤静雄役で出演しており、「唐十郎の世界を誰よりも美しく感動的に伝道したいと、全身全霊で舵を取る金守珍の姿が、役者たちを引きつけて、ひとときも離さなかった」と稽古を振り返った。