2022年1月28日 10:00
ミロと日本の繋がりを紐解く『ミロ展―日本を夢みて』Bunkamuraザ・ミュージアムにて開催
スペインのバルセロナで生まれた大芸術家、ジュアン・ミロ(1893~1983)。国内では20年ぶりの大規模回顧展となる「ミロ展―日本を夢みて」が、2月11日(金・祝)から、渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開かれる。
ミロは、ピカソと並び、スペインの巨匠として知られる芸術家だ。ジャポニスム・ブームのころ生まれ、生家の近くに日本美術の輸入販売店があったり、初個展を開いたダルマウ画廊では、日本美術の展覧会がたびたび開催されていたり。そのためミロは、早くから日本文化への憧れや興味を持っていた。
芸術の都・パリで、「絵画と文字の融合」を追求するようになったミロは、日本の書に関心を抱いていった。戦争によりマジョルカ島へ逃れた1940年頃から、日本の墨と和紙を用いて、描線の太さや濃淡の実験を繰り返した。
一方、日本では、1930年代からミロの作品が紹介されており、世界に先駆けて1940年にモノグラフ(単行書)を出版されるなど、その活動に注目していた。
現在でも、日本各地の美術館がミロの名品を収蔵してきたように、ミロの人気は高い。
本展では、ミロの日本への憧れを象徴する初期作品から代表作、例えば、実際の浮世絵と自画像をコラージュした《アンリク・クリストフル・リカルの肖像》、1931年に日本で初めて展示された《焼けた森の中の人物たちによる構成》、56年ぶりの来日となる《絵画(カタツムリ、女、花、星)