くらし情報『まるで映画のようにドラマチック! 激動期の日本映画界を活写した『社長たちの映画史』が出版』

2023年2月11日 12:00

まるで映画のようにドラマチック! 激動期の日本映画界を活写した『社長たちの映画史』が出版

この黄金時代ともいえる日本映画界で何が起きていたのか。そして、坂を転がり落ちるように、右肩下がりの産業と化していったのは何故か。そこには恐ろしく人間臭いドラマがあった。

なかでも個性的であくの強さはピカイチ、破天荒としかいいようのない人物が永田雅一だ。京都の任侠団体「千本組」から無声映画時代の日活へ、戦前・戦中と映画界で暗躍し、戦後は大映の社長として君臨する。長谷川一夫、勝新太郎、市川雷蔵らスターを擁し、次々と娯楽作をヒットさせ、黒澤明に監督を依頼した『羅生門』がヴェネチア映画祭グランプリを得るなど映画史に残る大プロデューサーである。プロ野球の球団を持ち、政界にも広く人脈を持っていたが、1971年に会社は倒産し、永田も業界から姿を消す。まるでジェットコースターのような人生。
この本の主要キャラクターのひとりといっていい。

トップスターによる相次ぐ独立の動きと、それを阻止しようと画策しながら、一方で彼らに頼らざるをえない映画各社のジレンマ、日本を代表する映画監督黒澤明の、日本映画界だけなく米メジャーをも巻き込んだ波瀾万丈の映画作り……など、映画界のトリビアが満載されている。アクションシーンはないけれど、映画界の歴史それ自体が、まさにエンタテインメント。

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