2022年12月21日 17:00
“戦場記者”須賀川拓が信じるもの。「このひとつひとつの積み重ねが、世界を、社会をいい方向へ変えてくれる」
JNN中東支局長という肩書ながら、中東のみならず、世界各地を飛び回って、戦場や紛争地の現実をニュースで発信しているTBSテレビ特派員、須賀川拓。
映画『戦場記者』は、今やYouTubeでもよく知られる存在となった彼の取材記録であるとともに、記者、須賀川拓にも焦点を当てたドキュメンタリーだ。
世界の戦地を周り、取材し続ける彼は現地で何を感じ、厳しい現実を前に何を思うのか?
この日はJNN中東支局長のデスクのあるロンドンにいた須賀川本人にリモートで話を聞いた。
映画ならば、現地で見聞きしたことを
そのまま伝えることができる
はじめに作品の裏側に少し触れると、本作『戦場記者』の監督は、須賀川本人。つまり、クレジットだけで判断すると、戦場記者としての自分を自分で描いたことになる。
ただ、作品を観れば分かることだが、実際の作品のニュアンスは少々異なる。このような形になった経緯をまず聞いた。
「自分で自分を描くなんて“どれだけ自己愛が強いんだ”とかの意見があるのはごもっとも。
さすがに僕も自分を全編にわたって編集して描くとなるとかなり“痛い人”になってしまうことは認識していました(笑)。