2024年1月5日 18:00
ジ・エンプティ、地元福岡でツアーファイナル開催 フロアはシンガロングの嵐【ライブレポート】
そう感じた人たちが多かったのだろう。
ヒナはMCで、今回の対バンツアー3カ所でリアルな現状を把握したことに触れていた。だからこそ、ワンマン公演は自分たちのことを応援してくれるファンしかいない。そこに向けて、全身全霊で魂を解放させる術を獲得したのかもしれない。「おやすみレイディ」「さよなら涙」「あいつの唄」では振り切った猛烈なパッションを突きつけ、フロアをぐちゃぐちゃに掻き回していた。
「この曲(「あいつの唄」)は大学の友達に書いた曲で、今日誘ったけど、彼女に獲られたわ。そいつすげえいい奴なんやけど、めちゃくちゃバカで、やりたいことしかやれんとよ。俺らもやっていることは同じで、嫌なことも我慢していたら、みんなが来てくれて、ソールドアウトを打つことができました!」とヒナは感謝の気持ちを述べて、「ロンリーナイト」に繋ぐ。アカペラ調の切ない歌メロで始まり、裏声も交えたバラードを丁寧に届けていく。荒々しいパンキッシュな楽曲もいいけれど、Jポップ好きにも突き刺さるメロディの良さも特筆すべきポイントだ。軽快なリズムが心地いい「Sunday morning」はシンノスケの味わい深いギター、わかりやすいサビも効果的で優れたポップ性を猛アピール。