2023年4月29日 12:00
音楽の力で客席と舞台がひとつになる 劇団四季『クレイジー・フォー・ユー』出演 萩原隆匡×町真理子インタビュー
そして、町によるとポリーは「自分に素直だし、初めての恋を知ってだんだん可愛い面も出てくる。デッドロックの人たちに対する時と恋しいザングラーの前とでは、ギャップというか、それまで見せたことのない一面が見えてきたら素敵」だという。
萩原は言う。「自分と役が無理なく手をつないで、自分の内からシンプルなものが出る状態を目指したい。いかに、観ている方がリアルに『こういう人たちがいて、こういう人たちがこういうことするから、こういう展開になってるんだ』と引き込まれて、舞台上も客席も、劇場全体がひとつになる。それが理想なんですよね」。いかにリアルに、舞台上でその役として生きているか。それが大事なのかもしれない。
劇場でしか味わえない悦びを共に
ガーシュウィンの音楽に満ちあふれている『CFY』。例えばボビーとポリーが出会う場面の「Shall We Dance?」は製作陣の思い入れの深いナンバーだという。萩原は「ボビー役の大先輩が言うには、この曲こそが『CFY』だそうです。本当に純粋な恋から生まれている話だから、その始まりが確かなものじゃないと、その後のすべてが嘘になってしまう。最初はポリーが嫌がっているところから、ふたりのかけ合いが始まっていって、ダンスで恋心というかふたりの心情が表現されている。