南こうせつデビュー55周年 ラストサマピは日本武道館「瞬間瞬間を気持ちよく心地よく、柔らかく生きられたら」
──もともとサマーピクニックはどんな想いでスタートされたんですか?
みんなで朝まで大自然の中で、自由に歌って自由に表現をする。そういうことをやりたかったんです。それは1975年に吉田拓郎とかぐや姫で、つま恋でオールナイトコンサートをやったのがきっかけで。7万人が集まって、信じられないくらい大勢の人たちと夕焼けを見て、星空を眺め、明け方になるまで歌った。その時の感動はいまだに胸に残っています。誰が主役というわけでもなく、お酒を飲んで暴れたりする人も出てくるんだけど、他のみんながその人を制止する。それは、コンサートを成功させたいからなんですよね。みんなの手で作られていくのがすごくうれしくて、それをまた誰かやらないかな~と思ってたけど誰もやらない(笑)。
それなら僕がやります!ってはじめたのが、このサマーピクニックなんです。
──同じ想いを持った人たちが集まり、音楽を楽しむ。そこに、風や陽射しといったみんなで一緒に味わうものが増えると、つながりはさらに深くなるんでしょうね。
そう!それはさ、例えばライブで最新技術でCGやドローンを使おうが何しようが、できないことなんだよね。自然の風とか、星空とかって。