2023年5月15日 15:00
iri、最新アルバムインタビュー「今考えると“デトックスしたい”という気持ちだったのかな」
――「boyfriend」はアコースティックな手触りの楽曲。「冷めそうにないこの微熱」というフレーズもそうですが、切ないストーリーと感情が滲む曲だなと。
特にストーリーなどを決めていたわけではなくて、「こういう気持ちに共感してくれる人もいるだろうな」と思って書き残した感じの曲かな。サウンド面で言うと「ガットギターの丸い音を活かした曲って、意外となかったな」と思って。自分のルーツである弾き語りを曲として残したいという気持ちもあったし、なるべく音を足さず、シンプルに仕上げようと。
――iriさんにとってガットギターの魅力とは?
シンプルに音が好きなのと、ガットギターのほうがリズムを出しやすいんですよ。ガットギターを弾くようになったのは、七尾旅人さんのライブを観たのがきっかけなんです。旅人さんに“ギタレレ”をいただいたんですけど、それもナイロン弦で。
逆にアコギはほとんど弾いてなかったですね。
――アルバムの最後に収められている「private」はローファイ・ヒップホップの雰囲気を取り入れたナンバー。
アルバム制作の最後に出来上がった曲ですね。LA在住のAsoというトラックメイカーと一緒に作ったんですが、まずリファレンスの楽曲を送って、「夜っぽい感じがいいです」