くらし情報『さらなる変化と出会いを求めて。是枝裕和監督が語る新作『真実』』

さらなる変化と出会いを求めて。是枝裕和監督が語る新作『真実』

映画『真実』の舞台はパリ。自伝『真実』の出版を控える大女優ファビエンヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)のもとに、アメリカで脚本家として活動している娘リュミール(ジュリエット・ビノシュ)、その夫でテレビ俳優のハンク(イーサン・ホーク)、ふたりの娘シャルロット(クレモンティーヌ・グルニエ)がやってくる。3人は自伝出版を祝うためにやってきたが、本を読んだリュミールはそこに“真実”が書かれていないことから母と衝突。さらにファビエンヌを支えていた秘書が職を辞してしまい、母と娘はいつも行動を共にすることに。長年に渡ってそれぞれが蓄積してきた不満、言えなかった想い、ウソ、演技、秘密、そして真実が家族の間を行き交う。

「最初からこの映画をフランス映画にしなきゃという強迫観念はなかったので“いつもやっている形をフランスで”が基本」と是枝監督は振り返る。しかし、完成した映画はこれまでの是枝作品とリズム、語り口、映像的な視点が大きく変化している。

「今回の映画ではこれまでの作品よりは人間と人間を“衝突”させているんです。
日本人なら語らずに“…”だろうなという場面でも今回はセリフの数を少し多くして衝突させた方が自然だろうと考えて脚本を書いてます。

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