YOASOBI、初ワンマンライブ『KEEP OUT THEATER』レポ 建設中の工事現場からヒット曲「夜に駆ける」「群青」などを披露
現在は通常立ち入り禁止だが、将来劇場となる予定のこの場所で、一足先にライブをするというYOASOBIならではの遊び心が、会場選びやライブタイトルの『KEEP OUT THEATER』にも込められているのだ。
ikura(撮影:Kato Shumpei)
残念ながら今回のライブは有観客ではなく、無観客の生配信ライブとなったが、ikuraは時折視聴者のコメントも拾いながらファンともコミュニケーションを取っていく。そして、「ふたりの別れの朝を描いた曲です」と少し落ち着いたトーンで紹介された曲は4thシングル「たぶん」。続く「ハルカ」でもikuraの優しく包みこむような歌声で聴く者を魅了する。
Ayase(撮影:Kato Shumpei)
小説を音楽にするというユニットのコンセプト通り、楽曲によって見せる世界観が異なるところもYOASOBIの魅力の一つ。メンバーそれぞれが持ち寄ったマグカップで仲良く乾杯した後、不穏なカウントダウンが鳴り響くと自身初となるTVアニメ主題歌として書き下ろされた「怪物」を披露し始め、場の空気は一変する。過剰なほど炊かれたスモークとタイトかつアグレッシブな演奏、そしてここでも180°違う表情を見せるikuraのボーカルワークで、2021年の新しいYOASOBIの一面を覗かせた。