【レポート】w.o.d.がオルタナ/グランジロックの系譜と進化を見せつけた“画期的“配信ライブ
を刻み付けた楽曲を爽快に歌い上げる。そこには時間軸を吹っ切るような決意に満ちた歌声と演奏だけがあった。これから俺たちの手で新しい時代を作っていくんだ。そんな不敵で剛胆な意志だけがゴロリと横たわっているように感じた。
90年代はメタル、グランジ、オルタナ、ヒップホップ、パンク、ミクスチャーなど刺激的な音楽を掲げたアーティストが溢れ返り、豊潤な音楽シーンが花開いた時代だった。特にグランジ / オルタナティヴ・ロックに強いインスパイアを受けたw.o.d.の音は尖鋭的かつ野性味に溢れている。今回の配信ライヴを観た後、80年代後半から90年代に出たMADHONEY『SUPERFUZZ BIGMUFF』、NIRVANA『BLEACH』、ALICE IN CHAINS『DIRT』、SOUNDGARDEN『BADMOTORFINGER』などのグランジ / オルタナの名盤を聴き返したくなる衝動に駆られた。w.o.d.の音楽性はあの時代の精神を継承したロックの獰猛性に満ちている。ポピュラリティを備えつつ、鋭利な牙を忘れない希有なサウンドに心底酔いしれた。
取材・文 / 荒金良介
-セットリスト-
1.Mayday
2.PYLAMIDS
3.QUADROPHENIA
4.丸い真理を蹴り上げて、マリー。