くらし情報『東京公演が本日開幕 ビートルズの創成期を描く舞台『BACKBEAT』オフィシャルレポート』

2023年5月24日 12:00

東京公演が本日開幕 ビートルズの創成期を描く舞台『BACKBEAT』オフィシャルレポート

東京公演が本日開幕 ビートルズの創成期を描く舞台『BACKBEAT』オフィシャルレポート


ビートルズの末っ子ジョージはギターが好きで人懐っこい人だったそうだが、辰巳のジョージはまさにそれ。そして目をこすりたくなるほど10代である。ミュージシャンでもあるJUONの芝居はポールへのリスペクトが垣間見え、それが不思議とポールの才能を予感させるものにもなっている。上口演じるピートは後半まで心情が見えてこない人物だが、その心の内が見えたとき、「感じていたのはこれか」と納得する芝居を丁寧に積み重ねる。


東京公演が本日開幕 ビートルズの創成期を描く舞台『BACKBEAT』オフィシャルレポート


愛加あゆが演じるのはスチュアートと恋に落ちるアストリッド。写真家でもある彼女の凛とした姿勢がスチュアートにどれほど影響を与えたか一目で理解させるオーラが放たれる。エルヴィス役の尾藤イサオは1966年のビートルズ初来日公演の際に前座を務め、彼らの生の演奏を体感した歌手でもある。その尾藤の、歌唱はもちろん存在そのものがこの物語にとって大きなものだ。

東京公演が本日開幕 ビートルズの創成期を描く舞台『BACKBEAT』オフィシャルレポート

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ジョンから放たれる風は周囲の人をどんどん巻き込んでいく。だがスチュアートだけは、そこから飛び出すのだ。それは決別のように思えるが、そうではないことが戸塚や加藤の芝居を観ているとまっすぐに届く。5人の、どんな状況でもどんな状態でも、ライブシーンになると途端に輝きだす姿は感動的だ。この5人の光景を忘れてビートルズを聴くことはもうできないなと感じる舞台であった。

撮影:岡千里

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