くらし情報『ジョージアの伝説的な映画作家が27年ぶりに新作『金の糸』を制作。その想いを語る』

2022年2月25日 12:00

ジョージアの伝説的な映画作家が27年ぶりに新作『金の糸』を制作。その想いを語る

本作は最後の最後まで映画的な刺激に満ちているのだ。

「どういう映像をつくるかは細かく気を使いました。かつてジャン・リュック・ゴダールは“映画はカメラをどの位置に置くのか?という芸術だ”と言っていましたが、私もその通りだと思います。

劇中に窓やバルコニーが何度も登場しますが、それはエレネのいる世界と外の世界をつなげるものです。自由に外に出ることができない彼女が窓から外を覗くと、中庭では若い男女がケンカしながらも愛し合っている。ひとりの人間の内面の世界と外の世界のつながりをどのように描くのか、そのためにどこにカメラを置くのか? そこは非常に気をつかいました」

エレネは部屋の窓から外の世界を眺め、電話で昔の恋人と会話し、ひ孫に外の通りの絵を描くように頼む。様々な哀しみを体験したソビエト時代、忘れてしまった過去、久々の電話をきっかけに思い出す過去の出来事、そして現在。“過去”とひとことでいうのは簡単だが、この映画では様々な時間がひとつの物語の中で並行して描かれ、それらは時に交わり、時に交差していく。


「この映画の中には、人類や民族の過去、つまり大きな歴史もあれば、個人的な過去も描かれています。

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