くらし情報『浮世絵と中国文化の意外なつながりを読み解く『浮世絵と中国』1月5日より開催』

2022年12月14日 12:00

浮世絵と中国文化の意外なつながりを読み解く『浮世絵と中国』1月5日より開催

歌川国芳《通俗水滸伝豪傑百八人之一人浪裡白跳張順》


東京の渋谷区神宮前にある太田記念美術館では、2023年1月5日(木) より、『浮世絵と中国』が開催される。江戸時代、中国からもたらされた文物が日本文化にどのような影響を与え、それらを描いた浮世絵が庶民の間でいかに楽しまれたかを紹介する展覧会だ。

江戸時代は長く鎖国下にあったものの、中国の古典文学や故事は教養として定着しており、とくに最新の中国文化は注目の的だった。たとえば、現代もゲームや漫画の世界で人気の『三国志』や『水滸伝』が翻訳され、広く大衆に受け入れられたのはまさに江戸時代。なかでもそこに登場する豪傑たちを国芳が描いた《通俗水滸伝豪傑百八人之一個(一人)》や《通俗三国志之内》といった浮世絵のシリーズは人気を博し、とくに前者は、国芳の描いた水滸伝のキャラクターを彫り物にする空前の入墨ブームが、江戸庶民の間に沸き起こったことが知られている。

また浮世絵師たちは、こうした中国の豪傑をギャグタッチで描いたり、町人の女性に置き換えたり、今でいう女体化なども行った。このようなパロディができるということは、本家中国の画題が、人々の間でそれほど親しまれていた証拠だろう。

同展では、有名絵師たちが、こうした画題をどのように描いたかにも焦点を当てる。

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