2021年12月8日 16:15
GLIM SPANKY、思い出の地・STUDIO COASTで開催した全国ツアー追加公演『Extra Show』レポート
そして観客も踊る。2020年にGLIM SPANKYが提唱したロックサイドからのクロスオーバーカルチャーが結実した瞬間だった。
色とりどりの豊かな引出しで魅せたクライマックス
ステージは終盤へ。前述したようにジャンルの幅を広げた『Walking On Fire』のなかでも、トラディショナルなロックの真ん中を射抜く精神は忘れない「Singin’ Now」、陽のサイケポップ「The Flowers」ではタイトル通りの派手で鮮やかな照明の演出で楽しませてくれた。
そして濃厚でブルージーなナンバー「いざメキシコへ」に対して、同じサイケなダンスナンバーでも、2015年にTame Impalaがアルバム『Currents』でエレクトロを大胆に取り入れ、サイケとポップの関係性を新たに構築しシーンの流れを変えたことと共鳴するドリーミーな「In the air」から、ハンズクラップや大合唱できるコーラスの効いた、シンプルでパワフルなロック「NEXT ONE」へ。冒頭で示した色とりどりのGLIM SPANKYさながらの豊かな引出しを、再びここで展開した。
締めはスローなナンバーを3曲続けて演奏。幻想的なサウンドスケープが美しい「ストーリーの先に」