くらし情報『【おとなの映画ガイド】抑圧から自分を解放せよ! 西加奈子の短編小説『炎上する君』をふくだももこが映画化。うらじぬのとファーストサマーウイカが体当たりの演技。』

2023年7月24日 12:00

【おとなの映画ガイド】抑圧から自分を解放せよ! 西加奈子の短編小説『炎上する君』をふくだももこが映画化。うらじぬのとファーストサマーウイカが体当たりの演技。

彼らの至福の時間だ。おかっぱ頭の梨田、湯の中ですらメガネを外さないおさげ頭の浜中、ふたりは、たんたんと会話をしている。

「梨田よ、昨夜の炎上をみたか」。「50代の男性と14歳の少女の真剣な恋愛は本当か、というあれか。笑止! だが、浜中よ……」。

女性蔑視やLGBTQに対する偏見の現実を語る。特に外見至上主義、ルッキズムに対しては心を痛めている様子だ。

【おとなの映画ガイド】抑圧から自分を解放せよ! 西加奈子の短編小説『炎上する君』をふくだももこが映画化。うらじぬのとファーストサマーウイカが体当たりの演技。


会話は、昔風のいい方をすれば「バンカラ」を気取っている、硬派な大昔の学生風。
大まじめにやられるとこれはギャグ。小劇場のお笑いコントをみてるようで、かなりおかしい。

ふたりの最近の関心事は、高円寺のあちこちに出没する、足がぼうぼう燃えている男のことである。「足が炎上している男とは、どういうことなのだ。比喩か?」「神か?」「私たちと同様に傷つき、怒っているのか?」「これは、何としても会わなければ」。

ふたりは、高円寺中を、探し回ることになる……。

【おとなの映画ガイド】抑圧から自分を解放せよ! 西加奈子の短編小説『炎上する君』をふくだももこが映画化。うらじぬのとファーストサマーウイカが体当たりの演技。


監督・脚本はふくだももこ。父親が突然女装し母親になる『おいしい家族』(2019)、30代女性の結婚を描く『ずっと独⾝でいるつもり?』(2021) とコンスタントに作品を発表する監督であり、2016年には小説 『えん』で第40回すばる文学賞を受賞した小説家でもある。

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