世界の映画をこれからも日本で紹介していくために。未曾有の危機に直面した映画配給会社にre:STARTへ向けた試みを聞く
長くこの仕事をやっていますが、こんな状況に直面したのは初めてです。私どもの会社の話ですと、3月27日(金)から配給作品『最高の花婿 アンコール』の公開が始まりました。ところが続く土日は映画館が閉まってしまい、その後は平日のみ10日間営業はしましたが、外出自粛要請下でしたのでお客さんはほとんどいらっしゃらない状況で……。考える間もなく、いきなり苦境に立たされた感じでした。
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ただ、厳しい現状はその少し前からすでに始まっていました。映画館もいつ営業停止になるか分からない。でも、正式に劇場が閉まることが決まらなければ、こちらとしては公開に向けて宣伝を進めていくしかない。とはいえ、新型コロナウィルスの感染が拡大する中で、映画を観に来てくださいと積極的に謳うことはできない。
不要不急の外出は避けましょうとされている中で、“多くの人に集まってください”と言っているようなものですから。
ひとりでも多くの方に届いてほしいのに周知できない。