くらし情報『「ポスト若冲?」との呼び声も高い日本画家、渡辺省亭 印象派をも唸らせた、優美な花鳥画の世界を紹介!』

「ポスト若冲?」との呼び声も高い日本画家、渡辺省亭 印象派をも唸らせた、優美な花鳥画の世界を紹介!

《牡丹に蝶の図》1893年


繊細な色使いと卓越した画力で人気を博した日本画家、渡辺省亭。明治時代から大正時代にかけて活躍した省亭の作品は、その色使いや繊細な表現などに注目が集まり、再評価の機運が高まっている。現在、東京芸術大学大学美術館で開催されている『渡辺省亭―欧米を魅了した花鳥画―』も、その動きの一つ。展覧会は5月23日(日)まで開催されている。

幕末の江戸に生まれ、生涯を浅草で過ごした渡辺省亭は、16歳で歴史画家・菊池容斎に入門。明治に入りパリ万博に日本画家として派遣され、当地で高い評価を受ける。その卓越した筆さばきは、現地で評判を呼び、印象派の画家たちに感嘆を与えたと言われている。ドガもその一人で、省亭に目の前で描いてもらっていたという。


「ポスト若冲?」との呼び声も高い日本画家、渡辺省亭 印象派をも唸らせた、優美な花鳥画の世界を紹介!

第一会場 展示風景より
しかし、省亭はある時期から中央画壇とは距離を置くようになった。そのため、1918年に彼が亡くなった後は、次第にその活動や名前は忘れられていったという。

本展は、没後約100年の間に、知る人ぞ知る作家となってしまった渡辺省亭の業績を改めて振り返る回顧展。これまで知られてこなかった個人コレクションや、アメリカのメトロポリタン美術館などからの作品を元に構成されていく。

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