くらし情報『師走を彩る豪華ラインナップで歌舞伎の多彩な魅力を。歌舞伎座12月公演「十二月大歌舞伎」開幕』

師走を彩る豪華ラインナップで歌舞伎の多彩な魅力を。歌舞伎座12月公演「十二月大歌舞伎」開幕

幻想的な美しさの中で激しく凄まじく踊る幕切れに、客席には止まらない拍手が響き渡った。

まるで花の香りが漂うような艶やかな踊り『舞鶴雪月花』と玉三郎、團子の『天守物語』

第三部は、季節の移ろいをコミカルに描いた変化舞踊『舞鶴雪月花(ぶかくせつげっか)』から始まる。本作は、十七世中村勘三郎(俳名「舞鶴」)に書き下ろされた中村屋ゆかりの舞踊だ。

幕が開くと枝垂桜の大樹の陰から、ひょっこりと姿を現した桜の精(中村勘九郎)が、愛らしい娘姿で桜の名所の景色を歌いながら、まるで花の香りが漂うような艶やかな踊りをみせる。

季節が変わり、月明りの下のすすき野となり、子どもの松虫(中村長三郎)がはぐれた親を探して踊っている。親の松虫(中村勘九郎)が花道のすっぽんから現れると、先ほどまでの娘姿から一転した姿に客席からは驚きの声が。短い生命の虫の運命を哀れに踊る姿に観客の心は引き込まれていく。

そして舞台は雪景色の町中へ。
大きな雪達磨が舞台からせり上がり、炭屋の町娘に恋する雪達磨(中村勘九郎)が、恋心を滑稽に踊って見せる。勘九郎が歌舞伎座で初めて踊る『舞鶴雪月花』、三役目となる雪達磨では、軽妙に踊る姿に客席からは笑い声と拍手、場内の温度も上がる。
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