2022年3月8日 12:00
《空也上人立像》が50年ぶりに東京へ『空也上人と六波羅蜜寺』東京国立博物館にて開幕
教科書にも掲載されている《空也上人立像》をはじめ、京都・六波羅蜜寺の名品が一堂に会する特別展『空也上人と六波羅蜜寺』が東京国立博物館で5月8日(日)まで開催されている。《空也上人立像》は東京では50年ぶりの公開となる。
2022年は、空也上人の没後1050年にあたる年。空也上人は疫病が蔓延していた平安時代中期に活躍した僧侶で、各地を遍歴し、「南無阿弥陀仏」と唱えれば極楽浄土に行けるという阿弥陀信仰を民衆に広めた。また、六波羅蜜寺の前身となる寺院、西光寺を開山した人物でもある。
同展では、重要文化財である《空也上人立像》をはじめ、六波羅蜜寺が所蔵する寺宝を展示している。
左右4体重要文化財《四天王立像》平安時代・10世紀増長天のみ鎌倉時代13世紀/ 中央重要文化財《薬師如来坐像》平安時代 10世紀いずれも六波羅蜜寺蔵
六波羅蜜寺の前身、西光寺の創建は951年、平安時代半ばのことだ。《四天王立像》は、鎌倉時代に模刻された増長天を除き、西光寺の創建時に合わせて造られたと伝えられるもの。180cm弱の大きさがあり、重厚感に満ちている。
四天王に挟まれた形で配置された《薬師如来像》は、空也上人の没後、弟子である中信が造像したと伝えられている。