2021年11月29日 12:00
「余白がすごく美しい作品です」太田基裕&牧島 輝ペア『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』稽古場インタビュー
だから「ひどい人だよね」って、自分が言われているような気分になるんですよ。
太田昨日、何回も言われてたもんね、「トーマスは本当にひでえヤツだな」って(笑)。
牧島でもそれは、みんな俯瞰で見ているからだと思うんですよ。実際に当事者になったらまた違うんじゃないかと思う。自分がトーマスになったつもりで考えてみると……
太田必死がゆえに見えなくなることがあるってことだよね。
牧島そうなんです。必ず死角ができる。そこがどう見えるかなってことは考えます。
角度によって全然見えるものが違ったりするので、面白いなと思いました。
――そのトーマスのひどさみたいなところは、アルヴィン役の太田さんはどう感じていますか?
太田アルヴィンとしては、思っていたより「ひどい」とは思わなかったです。彼は、トーマスがどういう選択をしても受け入れてあげるのが愛だってことを感じている人だと思うから。もちろんがっかりしたり落ち込んだりはしますけどね。でもそれをすべて彼のせいにするってことはないんじゃないかと思っています。だからこそ彼のことを愛し続けたんだと思うし。だから信じ続けられた、希望の光を失わずにいられた、という部分があると思います。