くらし情報『演劇の原点に立ち返るかのようなミュージカル『ファンタスティックス』【観劇レポート】』

2022年10月25日 21:00

演劇の原点に立ち返るかのようなミュージカル『ファンタスティックス』【観劇レポート】

演劇の原点に立ち返るかのようなミュージカル『ファンタスティックス』【観劇レポート】

演劇の原点に立ち返るかのようなミュージカル『ファンタスティックス』【観劇レポート】


優しく温かく安心感のある舞台に、かわいらしさを加えているのがキャスト陣だ。岡宮は持ち前の運動能力(と剣さばき!)を封印し、読書好きの内気な青年マットを爽やかに好演。のびやかな歌声と奔放な演技が光る相手役、豊原江理佳ルイーザとのコンビは微笑ましさ満点だ。

演劇の原点に立ち返るかのようなミュージカル『ファンタスティックス』【観劇レポート】

演劇の原点に立ち返るかのようなミュージカル『ファンタスティックス』【観劇レポート】


コンビと言えば、ルイーザの父ベロミー役の今拓哉&マットの父ハックルビー役の斎藤司、老俳優ヘンリー役の青山達三&その仲間モーティマー役の山根良顕も相性抜群。コミカルな演技をしているというより、居るだけでおかしみが漂っているような存在感が、素朴な作品世界にも実に合っている。そんな3組を、通常は年配の男性俳優が演じる謎の男、エル・ガヨに扮した愛月ひかるが怪しい魅力でかき乱していく――。
演劇の原点に立ち返るかのようなミュージカル『ファンタスティックス』【観劇レポート】


描き出されるのは、観方によってはシンプルな“ボーイ・ミーツ・ガール”にも、哲学的な詩劇のようにも思えるストーリー。観る側が人生のどのフェーズにいるかによって、感じることや受け取るものは大きく異なることだろう。子どもの頃に親に連れられて足を運んだ観客が、フェーズが変わる度に再訪したからこそ、42年もの長きにわたってロングランされたに違いない――そう納得させられる思い。

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