くらし情報『江戸の名画を題材に、令和の日本を描き出す『福田美蘭展 千葉市美コレクション遊覧』をレポート』

2021年11月12日 18:00

江戸の名画を題材に、令和の日本を描き出す『福田美蘭展 千葉市美コレクション遊覧』をレポート

福田美蘭《十三代目市川團十郎白猿襲名披露 口上》 2021年


見る人の視覚体験や常識、固定観念にゆさぶりをかける作風で知られる画家、福田美蘭。彼女の大規模な個展が千葉市美術館で開催中だ。同館の日本美術のコレクションをイメージソースにした新作も多数発表されている。本展は12月19日(日)までの開催となる。

福田美蘭は1963年生まれ。1989年には具象絵画の登竜門と言われる「安井賞」を史上最年少の26歳で受賞し、絵画の新しい可能性に挑戦し続けている。鑑賞者に新しいものの見方や考え方を提案する福田の芸術は、常に刺激的だ。

本展は、会場となる千葉市美術館の日本美術コレクションより、福田が選定した江戸から明治時代の美術作品、そしてその作品をきっかけに制作された新作を中心に展示していくもの。
彼女の新作だけでなく、伊藤若冲《乗興舟》を全図展示するなど、美術館の充実したコレクションを合わせて堪能できるのは非常にうれしい。

江戸の名画を題材に、令和の日本を描き出す『福田美蘭展 千葉市美コレクション遊覧』をレポート

展覧会会場入り口
展覧会の冒頭に登場する《見返り美人鏡面群像図》は菱川師宣の《見返り美人図》から着想を得た作品。背景を鏡に見立て、その鏡に写り込んだ「美人」を描く。右側後方向を振り返る師宣の見返り美人と同じポーズの女性が、じつはどこにもいないのもおもしろい。

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