2022年8月16日 12:00
巨匠マネの日本における受容を考察『日本の中のマネ―出会い、120年のイメージ―』9月4日より開催
石井柏亭のほかにも、山脇信徳、安井曾太郎、山本鼎、村山槐多、小磯良平など、錚々たる洋画家たちがマネを意識していたことが見てとれる。
また、マネについて重要な言及をしてきた評論家に、木下杢太郎や森鴎外などがいたことも注目に値するだろう。
現代の日本におけるマネのイメージを探るために、同展では現代美術家の作品も展示される。《笛を吹く少年》など、早くからマネを主題としてきた森村泰昌の作品がまとまって見られるのも楽しみだし、豊かな発想で過去の作品を新たに読み解く福田美蘭がマネの作品をいかに見直すのか、その成果となる新作が見られるのもまた同展の大きな魅力だ。
同展は会期中に展示替えがある。公式サイトなどをチェックしてから来訪を。
※鴎外の「鴎」は旧字体が正式表記。
石井柏亭 《草上の小憩》 1904(明治37)年東京国立近代美術館
安井曾太郎 《水浴裸婦》 1914(大正3)年石橋財団アーティゾン美術館
福田美蘭 《帽子を被った男性から見た草上の二人》 1992年高松市美術館
クロード・モネ 《アンティーブ岬》 1888年 愛媛県美術館
【開催概要】
『日本の中のマネー出会い、120年のイメージー』
会期:2022年9月4日(日)