2023年4月11日 18:00
【ライブレポート】『Grasshopper vol.11』Khaki×Apes×THEティバ 三者三様のグッドミュージックで魅了した夜
力強いドラムとリズムを支えるベース、気持ちよく広がるギターの音、声を枯らすように振り絞って歌う唄。目を引くライブパフォーマンスで世界観に没入する。1曲目が終わると、カッティングが混ざった素早いストロークが特徴の弾き語りから『ハイライト』が始まる。一言一言よく聞こえてくる歌に呼応するように観客が拳を突き上げた。そのまますぐ続いたイントロのギターフレーズで、「待ってました!」と言いたげな観客が興奮して拳を高くあげる。サビでの力強い歌が耳に残った。
そんな王道でシンプルなかっこよさが光る一曲を見せたところで、次の曲では深いリバーブの音が鳴り出した。シューゲイザーサウンドが爆裂する『Goodbye sea』だ。その爆音がフロアの奥の奥まで包み込み、最後尾にいる観客まで全員が頷きながらじっくりと音に浸った。「もう少しいけます!?」と坂井玲音(Vo/Gt)が叫び、ラストにかけて全力で鳴らした音は今までで一番大きく、まるで台風のようにフロアに渦巻いていた。
大きな歓声が上がったその後、続く『Boying』と『Stay alive』は、エモ・オルタナティブの要素が混ざった曲だ。バスドラムとベースが呼応し、曲の重量感を挙げる傍らで、技巧に富んだギターリフは軽やかに奏でられる。