くらし情報『若冲の白象や蘆雪の子犬も「仏教」に着目し多彩な江戸絵画を紹介 『ほとけの国の美術』3月9日から』

2024年3月1日 11:30

若冲の白象や蘆雪の子犬も「仏教」に着目し多彩な江戸絵画を紹介 『ほとけの国の美術』3月9日から

興味深いのは、若冲(じゃくちゅう)が描いたユニークな白象の絵や、応挙や蘆雪(ろせつ)の無邪気な子犬の絵も、仏教がなければ生まれなかったらしいこと。お釈迦様の死を動物たちもともに嘆く涅槃図(ねはんず)にも見られるように、「動物にも人と同じ心がある」という、古くから人々の心を包みこんできた仏の教えが、動物の命を思いやり、絵の中の動物を愛おしむ文化を生み出したと考えられるのだそうだ。今回は、その蘆雪が珍しく大きな屏風にたくさんの子犬を描いた新発見の作品が初公開されるのも話題となるだろう。
なお、同展では、江戸時代の作品に加え、昨年修理を終えたばかりの室町時代の仏画の大作、京都市・二尊院の《二十五菩薩来迎図》全17幅のほか、近世以前の仏教美術の優品も展示される。来迎図から若冲、そして応挙や蘆雪の子犬の絵まで、「ほとけの国」で生まれた、美しく、愛らしく、アイディアに溢れた多彩な作品を楽しみたい。

<開催概要>
『春の江戸絵画まつりほとけの国の美術』
会期:2024年3月9日(土)〜5月6日(月・振)※会期中展示替えあり
会場:府中市美術館
時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜日(4月29日、5月6日は開館)

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.