くらし情報『舞台『スカパン』より串田和美×小日向文世の対談動画&ロングインタビュー公開』

2022年9月26日 19:10

舞台『スカパン』より串田和美×小日向文世の対談動画&ロングインタビュー公開

スカパンの源流はおそらく、イタリアで16世紀ごろに生まれた喜劇「コメディア・デラルテ」の召使いで、道化役のザンニ、アルレッキーノですよね。ザンニの黒いお面は炭鉱の町出身であることを表していると本で読んだこともありますし、労働者でベルガモ訛りの田舎っぺ……こういったキャラクター造形にはどこか差別的なニュアンスも感じ取れます。そんなことも考えながら、こき使われながらも、たくましく生き抜く術を身につけたスカパンの背景を想像していきました。

――原作ではハッピーエンドですが、串田版の終盤でスカパンは、騙されていたことを知った父親二人に雇われた男に襲われてケガを負います。

串田原作ではスカパンは死にそうな「フリ」をして主人に赦しを乞いますが、僕の『スカパン』は裏切った仲間に殴られて、最後は孤独の中に死んでいきます。これは『シラノ・ド・ベルジュラック』(エドモン・ロスタン作)の幕切れの場面をイメージしているんです。

――そうなんですね!

串田瀕死の重傷を負っていることを(長年恋心を抱いていた)ロクサーヌに隠しながら、落ち葉が散る中で死んでいくシラノ……あれも痛切な最期ですよね。『シラノ・ド・ベルジュラック』の台詞に、モリエールの名前が出てくるじゃないですか。

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