戸田恵梨香&大原櫻子が映画『あの日のオルガン』撮影を振り返る
(戸田が演じた)楓先生とは真逆のキャラクターだったので、そのコントラストも重要かなと思っていました」と戸田との関係性に注力を注いだという。
戦時中を描いた作品を数多く観てから臨んだという戸田。普段は、感情を優先した芝居を心がけているというが、本作は時代背景や実話を基にしたストーリーということで「かなり頭で考えて理屈から入っていきました」とアプローチ方法を述べる。そんななか、大原と対峙すると「サクちゃんは、とにかく感受性が豊かな人なので、向き合っているとハッとさせられることが多かった。すぐにお芝居をしている感覚がなくなりました」と述懐する。
一方の大原も戸田との対峙では驚かされることが多かったという。「光枝は、とても天真爛漫でおっちょこちょいな部分のある女の子だったので、しっかり者の楓先生とのシーンでは、ほとんど怒られているんですよね。そのぶんこちらもすごくエネルギーを使ってぶつかっていくのですが、戸田さんはどんなお芝居でも、優しく受け止めてくれて、しっかり返してくれるんです。
キャッチボールのキャッチがとても温かい方だなと」。互いの芝居に影響を受けながら進んでいった撮影。しかしメガホンをとった平松恵美子監督の演出には驚くことも多かったという。