人魚ミイラの実態解明-圓珠院所蔵『人魚のミイラ』研究最終報告-
これらの多くは寺社と博物館が所蔵している。人魚のミイラのポーズについては、大きく2つの系統、ムンクの叫びの様な姿勢のものと、腹ばい型の姿勢のものが認められる。
・江戸時代以降、数少ないが人魚のミイラについて記録が存在する。
例:天保3年(1832)の『名陽見聞図会』(小田切春江、東洋文庫)の見世物の図
・大英博物館・ライデン国立民族学博物館など外国にも日本製と思われる人魚が存在する。
→江戸期以降、多くの人魚が作製され、外国や国内に存在(流通)していた。
圓珠院所蔵「人魚のミイラ」研究最終報告を終えて
健康科学科教授 加藤
この研究プロジェクトは、圓珠院様、及びご住職のご協力とご厚意によって実現できました。まずそのことを感謝したいと思います。
幼い頃、少年雑誌に掲載されている妖怪や伝説の生き物の話をわくわくしながら読んでいました。
それから何十年もたって、自分がそのようなものにふれ、直接研究する機会に恵まれるとは考えてもいませんでした。
タイムマシンがあったら、おまえは大人になって人魚のミイラを調べることができるんだぞと昔の自分に教えてあげたいです。
この、プロジェクトで多くの情報が得られましたが、まだ、すべてのことが明らかになっているわけではありません。