環境農業構築を目指すWEF技術開発が、作物残渣の効果的な肥料化技術開発
作物残渣を低コスト、短時間で有機たい肥化。農業残渣リサイクル、CO2削減、生産コスト低減の一石三鳥を実現。
環境関連技術開発を手掛けるWEF技術開発株式会社(所在地:滋賀県大津市、代表取締役:青山 章)は、2023年4月10日営農地域で発生している多量の作物残渣(ざんさ)を、活性酸素処理装置を利用することで、低コストで10日余りで完熟たい肥化させることに成功した。営農地域では収穫作物の14%近くが残渣として出荷されておらず、また処理費用や病害虫問題からリサイクル利用も進んでいない。最近の肥料価格高騰の折、作物残渣の肥料化利用は大きな効果が見込まれると思われる。
■営農地域の農作物残渣について
農林水産省のデータによれば、2019年産野菜の収穫量は1,340万7,000t、出荷量は1,157万4,000t。つまり、収穫量の約14%が出荷されず処分されている。産地廃棄が発生する主な原因には、災害・病虫害・鳥獣被害や、需給不一致による調整の必要に加えて、大きなものとして「規格」がある。
「規格」とは、形の大小や、形状そのもの、傷の有無による等級区分の他、計量や包装のきまりごとを指す。もとは取引の円滑化などを目的に定められたが、産地間の競争や販売先のニーズに対応するため、細分化した。