TVアニメーション『ヴィジュアルプリズン』スペシャルライブイベントオフィシャルレポート到着!
オープニングとは逆のかたちで、古川が声を重ねてきたのだった。2人の想いが歌に乗せて熱くぶつかり、抱き合い、イメージカラーである青とオレンジが一つになったとき、「ダガー」のモチーフは、海面に光を差して揺れる朝日の情景を思わせた。彼らの「もっと光を!」という声に応え、ペンライトを振る手にも力がこもる。まさに、作中で描かれた「光の玉」となっていくオーディエンスの姿だ。会場が心を一つに、一斉にジャンプして終わりを迎えた。
全20曲、約2時間にわたりノンストップで繰り広げられた奇跡の宴。発声はなくても共鳴が熱狂を生み、生命がほとばしる。確かにそこはハラジュクであり「ライブハウス・幕張メッセ」であった。「偽りは歌えない」ヴァンパイアの物語を紡ぎあげ、ヴィジュアル系と称される音楽の持つ可能性への挑戦が結実した一夜だったといえるだろう。会場を出ると、頭上には美しい月が輝き、夜風が優しく頬をなでる。キャスト陣はキャラクターに徹したため、終演の挨拶もキャラクターを通して伝えられることとなったが、それを締めくくったアンジュの言葉を思い出す。
「……ありがとう。O★Zの…俺たちみんなの歌を聴いてくれて。