2023年10月24日 12:00
能楽師シテ方・宝生流 佐野 登、宝生和英×狂言師 野村萬斎 ダンサーSAMも出演 能を知る!楽しむ!解説付き カンフェティでチケット発売
が付いています。この清経の“音取”は私どもにとっては特別な演目です。そして私の祖父である巌が「『清経のクセの舞はまるで走馬灯の如く』と言っていた」と伯父が話していたことも心の中に残っておりました。自分自身の継承を未来へつながる能へ重ね合わせます。笛方にとっても大曲であり、普段より先駆的な活動をともにする一噌幸弘さんにご助演いただきます。この我々の“特別”を皆さまにもお伝えしたいと思います。
そして、今回は公演の最後に能楽謡隊の取り組みとして能「猩々」を上演します。能楽謡隊は、伝統の知恵に学び、よりよく生きる「謡つながりのコミュニティ」をテーマに、2006年から活動が始まりました。
謡曲を第九の合唱のようにうたい、ともに舞台をつくりながら、能を知らない、触れたことがないという方にも能の魅力を伝える取り組みです。当時の武将をはじめ、戦乱を終えた江戸幕府の将軍から各地大名たちは、能を観るだけでなく、自分たちも謡い、舞い、嗜みとしていました。能の魅力は観るだけでなく、自らやることで最大化します。今回は私のところで稽古に励むダンサーのSAMさんが初めて能に挑戦し、能楽謡隊が地謡として参加し、ともに舞台をつくりあげます。