第36回日本臨床リウマチ学会において、国内初のナノボディ®製剤オゾラリズマブの関節リウマチを対象とした国内第II/III相臨床試験データを発表
また、重篤な有害事象の発現はプラセボ群で2例、オゾラリズマブ 30 mg 群で4 例、オゾラリズマブ 80 mg 群で5 例であり、オゾラリズマブの忍容性は良好でした。
●演題2
ヒトTNF遺伝子導入(Tg197)マウスを用いたオゾラリズマブの長期有効性と既存抗TNFα抗体二次無効に対する有効性検討結果
TNF阻害剤による治療を受けている一部の関節リウマチ患者において抗薬物抗体(ADA)の産生による二次無効が生じることがあります。本学会では、オゾラリズマブの長期有効性とADA産生、既存抗TNFα抗体(アダリムマブ)の二次無効に対する有効性をTg197マウスで検討した結果を報告しました。
オゾラリズマブはTg197マウスにてADA産生を誘導せずに関節炎を顕著に抑制しました。アダリムマブに対するADAの産生が認められた二次無効モデルマウスにおいて、オゾラリズマブへの切り替えは関節炎の増悪を抑制しました。さらにアダリムマブと異なり、オゾラリズマブでは免疫原性の要因となりうる巨大な免疫複合体の形成が認められませんでした。
これらの結果から、従来のIgGと構造的に異なるオゾラリズマブは免疫原性が低く、1剤目のTNF阻害剤としてだけでなく、既存抗TNFα抗体に対する二次無効時における2剤目のTNF阻害剤としても有用であることが示唆されました。