日本で唯一の擦弦楽器"胡弓"の魅力を探る 「木場大輔 胡弓の会2021」開催間近 カンフェティでチケット発売
との密接な関わりの中で磨かれてきた。
特に京都においては、柳川三味線と胡弓の組合せが、京舞の舞地の定番として愛されている。
三味線の古態を伝える柳川三味線との合奏で、胡弓と三味線の密接な関係を浮かび上がらせる。
地歌「虫の音」は、虫の音すだく秋の夜に、亡き恋人を慕い、独り寝の悲しみを歌っている。後半は謡曲「松虫」の詞章による。器楽部分である手事は、虫の音の擬音的手法に富んでいる。秋の寂しさと虫の音の描写に、三味線と胡弓の音色が映える作品。
2.胡弓独奏木場大輔作曲「襲(かさね)」
胡弓は江戸時代、当道に属する盲人音楽家により三味線や箏とともに芸術的に洗練され、上方と江戸を中心にいくつかの流派と胡弓本曲が生まれたが、現在では一部の流派と「鶴の巣籠り」などいくつかの本曲を除いてその多くが絶えてしまった。
胡弓がその独自性を保ちながら花開いてゆくためには、伝統手法を活かした胡弓主体の独奏曲が不可欠だが、その数は圧倒的に不足している。「襲」は胡弓の伝統奏法のひとつ、合わせ弓を応用した独奏曲。前半は尺八の本曲風に無拍節で、後半は三味線音楽的なリズムを中心に構成している。2019年作曲。
3.胡弓と二十五絃箏の二重奏木場大輔作曲「焔(ほむら)」