「わび・さび・幽玄」をモダンに表す世界観が魅力、菊池遼個展「存在の輪郭、輪郭の存在」をニセコで開催
そうした「輪郭線」のあり方を表現しているのが、〈parousia〉という絵画シリーズです。〈parousia〉の作品は、ぼんやりとしたイメージを虹色の輪郭線が切り分けています。それによって、目に見える世界を切り分ける、目には見えないがむしろ真に存在している「輪郭線」のあり方を表現しています。
菊池の考えには、ものは実在で、輪郭線は現象だという従来の考えとは逆に、ものは現象で、輪郭線が実在だという前提があります。
そうした考えに基づいて制作された菊池の作品を通じて、ものの「存在」と「輪郭線」について、新たな視点から考察していただければ幸いです。
協力:EUKARYOTE(Tokyo)
parousia #2
void #120
void #166
参考作品
参考作品
参考作品
菊池遼|Ryo Kikuchi
1991年青森県生まれ。
2023年東京造形大学大学院 造形研究科造形専攻 美術研究領域 博士後期課程修了。
主な個展に「unreachable」(GALLERY MERROW, 東京, 2023)、「parousia」(EUKARYOTE, 東京, 2023)