NHK大阪「第45回BKラジオドラマ脚本賞」最優秀賞に44歳会社員の作品 亡き父との“対話”を経て
「第45回BKラジオドラマ脚本賞」に出席した(左から)岡部雅子さん、水城孝敬さん、假屋崎耕さん (C)ORICON NewS inc.
NHK大阪放送局は21日、大阪市内の同局で2024年度「第45回BKラジオドラマ脚本賞」表彰式を開催。最優秀賞に水城孝敬さんの『オーバーライト』を選出した。
水城さんは、埼玉県出身・東京都在住の44歳会社員。大学卒業後、出版社に勤務しながらシナリオを学び、執筆活動を続けてきた。2019年度「第48回創作ラジオドラマ大賞」で佳作を受賞。今回は、応募総数148篇で、最終審査対象は10作品の中から最優秀賞に輝いた。
受賞作『オーバーライト』は、母と離婚して1人暮らしをしていた父が亡くなり、娘たちが遺品整理をすると、家族あてのカセットテープが見つかるストーリー。父から家族を憎む気持ちが明かされるなど、家族それぞれの感情表現や、「カセットテープの音声」という仕掛けが評価された。
水城さんは「昨年父がなくなり、父とあまり話せなかった思いがあり、これを書きながら、父と対話をしているようだった。それがこのような大きな賞をいただけて、ありがたく思っている」と喜びを語った。