霜降り明星せいや、“スベッた罰ゲーム”人生で初めて受けた暴力 高校時代の壮絶な経験明かす
なので、あのゲームはどちらかといえばチャンスなのである。
新学期早々、机にかじりつく息子を見て、親は勉強に励んでいると思っただろうが、実際のところは、イシカワは己の高校生活をかけてギャグを作っていたのだ。なんなら今後の人生までもが変わる気がして必死だった。
そしてなんとか朝の4時に出来上がったのが、“ターザンギャグ”だった。このギャグはターザンのように「あ~ああ~~!」とまずツルにぶらさがるような動きをして、そのまま「あ~ああ~~、ああ~~~川の流れのように~」と続けて、美空ひばりの「川の流れのように」を揺れながら歌うというギャグだ。
さすがに中学3年ぐらいになってからは、頭のなかで考えるだけで、人前でお笑いを披露するタイプではなくなっていたのだが、もはやそんなことは言っていられない。これからの学校生活がかかっているので、恥ずかしいがこのギャグをやるしかない。
明日、このギャグが決まれば……!
スラムダンクのミスも帳消しになるし、「こいつ、仲間にしたほうがいいかも」と思ってもらえるかもしれない。
そして次の日、学生生活を左右する大勝負の時間が来た。いつものように一発ギャグのゲームが廊下で始まる。