くらし情報『『海に眠るダイヤモンド』端島炭鉱の実態は? 監修・黒沢永紀氏が解説』

『海に眠るダイヤモンド』端島炭鉱の実態は? 監修・黒沢永紀氏が解説

最初に用意した水源地だけでは足りなくなり、最終的に大きな貯水池を造るまでの5年ほどは節水生活が続いたという。

「あの海の下を1,000メートル下に掘ると、まだ誰も手を付けていない黒いダイヤモンドが眠っとる」。第2話での炭鉱員の進平(斎藤工)劇中のセリフ通り、端島の炭鉱員が作業する坑道はかなり深いところにあった。「東京スカイツリー(634メートル)」を埋めても届かない距離といえば、その深さがイメージできるだろうか。

炭鉱員の仕事は24時間3交代制。坑道は地熱で気温35℃、湿度80%超えの環境だ。「炭鉱員にとっては掘る作業で使う体力よりも、熱い中での作業に慣れることができるかが重要でした。慣れていないと脱水状態になってしまうので、意気揚々と坑内に入って早々にバテてしまう初心者もいたと思います」と、黒沢氏が説明する。
語る黒沢氏の言葉は、第1話であわや大事故になりかけた金太(阿部亮平)と銀太(羽谷勝太)を彷彿とさせる。

過酷な環境下で行われる炭鉱員の仕事は、文字通り命懸け。「危険と隣り合わせの坑内での作業は日々恐怖とのせめぎ合いだったと思います。落盤や坑内火災、そしてガス爆発など、坑内での作業は様々な命の危険と隣り合わせでした。

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