チェコでの花にまつわるエピソード【いろどりのチェコ vol.17】
花を贈るということ
チェコで好きな習慣の一つに男性が女性に気軽に花を贈ることがある。
立派な花束である必要はなくて、数本だけの小さなものや一輪のバラを手に持っている人を見ることは全く珍しくない。
花を持っている男性を見るとパートナーの誕生日か記念日なのかなぁ、と想像して微笑ましい気持ちになるし、バレンタインデーや国際女性デー(3月8日)には職場や学校で貰ったのであろう花を手に歩く女性を見る。
私のチェコ人の夫も例外ではなく、何かあるごとに必ず花を添える。定番は真紅のバラ。なんてロマンチストなのだろう!と最初は驚いたものだが、気持ちを表す時には花を添えたくなるものらしい。

春に咲く「黄金の雨」
濃厚な黄色が眩しいレンギョウが咲き始めるとイースターが近づいてきた合図。
レンギョウは、チェコ語で「ズラティー・デーシュチュ(Zlatý déšť)」と呼ばれ、直訳すると「黄金の雨」。長い枝に沿って降り注ぐように咲く姿を見れば正に名前の通り。
運よく桜との華やかな共演を見られた時は何とも言えない贅沢な気持ちになる。