2012年10月30日 11:11
「映画は観客とつくるもの」プロデューサーが語る『009 RE:CYBORG』
『東のエデン』、『攻殻機動隊 S.A.C』シリーズの神山健治監督の最新作『009 RE:CYBORG』が公開されている。本作は、ネットを積極的に活用しながら宣伝活動を行い、作り手と観客の距離が近い状態で公開の日を迎えた。「映画は観客と一緒につくるもの」と語る石井朋彦プロデューサーに、本作のプロモーション活動と“映画のあり方”について聞いた。
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本作の製作が発表されたのは昨年10月のこと。マスコミだけでなくファンも映画館に招いて製作発表会見を行い、その模様を全編ネットで中継。さらに発表時に約4分半ものフッテージ映像をスクリーンで披露し、同映像を99時間ネットで無料公開した。「宣伝に必要なのはネット時代のスピード感と、宣伝メンバーが真剣に考えて工夫をしている“手塩にかけている”という感覚」という石井氏は、映画・アニメ業界の慣例に囚われないプロモーションを展開する。「基本的に多くのことは“やれない”のではなく“やらない”んだと思うんですね。
承認とか手続きとか面倒ですしね。でも、僕はお客さんが楽しいのであればやった方がいいと思っているんです」。
“009”製作チームは、マスコミでも関係者でもなく“観客”に情報を、ポスターを、映像を届けるために奔走してきた。