映画『ムーミン南の海で楽しいバカンス』が間もなく公開になる。日本でも愛され続けているトーべ・ヤンソンの人気作を映画化した作品だが、監督を務めたハンナ・ヘミラは、原作のテイストをアニメに盛り込むことにこだわったという。来日時に話を聞いた。
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『ムーミン』シリーズは1945年に発表され、今でも根強い人気を誇っているシリーズで、ムーミン谷で暮らすムーミン一家と仲間たちの物語を描いている。今回の劇場版ではムーミン一家とイタズラ好きのリトルミイが地中海沿岸のリビエラにバカンスに出かけて騒動に巻き込まれる物語が描かれる。
本作は全世界で44の言語に翻訳されており、テレビアニメシリーズは124か国で放映された。当然、これまでもいくつもの映画化企画があがったが、ヘミラ監督は「近頃のアニメは3DやCGが主流ですがムーミンの場合、立体にすると造形が難しいので原作の資質を失わずにアニメ化するのはハードルが高かったのではないでしょうか?」と分析する。そこで監督たちは、トーべの姪ソフィア・ヤンソンの承諾を得て、全編を手描きの2Dアニメで映画化することにした。
「2Dの手描きアニメは現在の主流ではありませんから、スタジオを見つけるのも苦労しました。