キャラメルボックスが若手注目株“柿喰う客”とのタッグで贈る注目の舞台が開幕
出演は、キャラメルボックスと柿喰う客の俳優が、それぞれ約半数ずつ。なんといってもカブト・ヤンマ・アゲハ、そして彼女らと衝突するカニタニたち含め、女子中学生たちが良い。自分でプールの水を抜きながら、先生が生徒を疑うなんて!と言い放つところなど、リアルで小憎らしいかぎり。悪ガキといえば男の子の専売特許という印象があるが、元気な悪ガキ女子ここにあり、と高らかに宣言しているようで、見ていて小気味が良い。タフさが持ち味の柿喰う客の俳優はもちろん、キャラメルボックスの俳優たちも、伸び伸びと楽しそうに演じているのが客席にも伝わった。パワフルな俳優たちは時に必要以上にデフォルメされた演技で大きな笑いをも生んでいく。だが、意外なまでに、そのパワーが瑞々しさとなり、物語のピュアさを際立てた。
中学2年生の夏休みという、受験や将来のこともまだ保留にしていられる自由な時間。
そこに現在進行形で生きる彼女たちはその貴重さに気付いているのかいないのか。だが彼女たちも能天気なだけではない。両親の真実を知ったカブト、幼いが故に真っ正直な信念を持って大人たちとぶつかるヤンマなど、この夏の出来事は彼女たちを成長させる。