宝塚歌劇月組、トップコンビのラストステージが開幕!
宝塚歌劇団月組のトップコンビ、霧矢大夢(きりや ひろむ)と蒼乃夕妃(あおの ゆき)の退団公演となる『エドワード8世』『Misty Station』が2月3日、兵庫・宝塚大劇場にて幕を開けた。
宝塚歌劇月組『エドワード8世』のチケット情報
第1部の『エドワード8世』は、20世紀初頭のイギリスを舞台に“プリンス・チャーミング”と呼ばれ、国内外問わず大衆的な人気を博したイギリス国王、エドワード8世の史実を元にしたミュージカル。人々から愛されながらも、アメリカ国籍で2度の離婚歴のある女性、ウォリス・シンプソンとの愛を全うしたため、王位を捨てることとなった彼の虚像と実像を掘り下げて描いている。
物語は、エドワード8世の葬儀から始まり、ふたりの出会いへと遡る。葬儀のシーンでのラジオを利用した意外な演出が面白く、観客の心をグッとステージへと引き寄せる。気さくでモダンな感覚を持つ皇太子デイヴィッド(=エドワード8世)を演じる霧矢は、軽快な口調でステージのテンポを作る。そうかと思えば、自由奔放に見える裏側で、ひとりの人間として抱える負の部分も繊細に表現。霧矢の演技巧者ぶりが堪能できる。
相手役の蒼乃は、地位を得るために近づいたウォリスの、デイヴィッドへの心の変化を丁寧に演じ、寂しさや弱い部分も滲ませながら芯のある強い女性に仕上げている。