ハリウッドでの成功を渇望する男に“プリンス”田代万里生が挑む
4月25日に行われた制作発表で初披露された楽曲『サンセット大通り』は、酔ったジョーが芸能界に魅入られた身の上を自嘲気味に歌うソロナンバー。その内容からか多くの俳優が好きな曲として挙げるが、田代はすでにジョーの憤りを自分のものとして歌っているように見受けられた。幾多の挫折を経てボロボロになっているジョーと、田代は正反対なのでは?と問うと、「ある、ありますよ!挫折はいっぱい」と勢い込んだ答えが返ってきた。「確かに芸大卒とかミュージカルデビューとか、それだけを見たら順調に思われるかもしれないけれど、苦労や挫折なんかはいちいち言葉にする必要がないから言わないだけで。毎日の舞台だって、毎公演がオーディションと思いながら立っているくらいです。でも俳優なら誰だってそういう気持ちを持ってやっていると思うし、だからこそもがきながらも夢を捨てきれないジョーに、俳優も観客も惹かれてしまうんだと思いますね」。
稽古に先立ち、鈴木裕美のワークショップに参加したという田代。「一番前で話を聞いて、われ先にと手を挙げてました(笑)。
(ワークショップでは)“ラーメン屋のミノル役”を演じたり、本当に楽しかった!ミュージカル俳優でない、素の役者としてのあり方を学べました」