あの『blast!』がさらにパワーアップして全国47都市ツアーを敢行!
アメリカの伝統的なドラム・コー(動きのある音楽隊の一形式)をさらに洗練させてショーアップしたエンタテイメントとして、2001年には米・トニー賞とエミー賞をダブル受賞している『blast!』。日本には2003年の初来日以来、2009年まで毎年来日、大盛況のうちに終わらせている人気公演だ。『blast!』カンパニーが3年の充電期間を経てさらにパワーアップした今回の最新作は、“音楽隊”という言葉から得る想像をはるかに超えた、美しく詩的で、官能的とすらいえるステージ。6月28日、東京・THEATRE1010で初日に先がけて公開稽古が行われた。
「blast 」チケット情報
楽しげなラテンのリズムが徐々にフェイドアウトすると、暗闇からラヴェルの『ボレロ』のリズムが静かに聞こえてくる。繊細なテンポを刻んでいるのは、『blast!』の元メンバーで、日本公演ではソリストとして参加しているパーカッショニストの石川直。金管楽器と打楽器を携えて演奏するメンバーが袖から現れて加わっていくと、粒だったそれぞれの音が重なって豊かに広がっていく。シンバルを大きくジャンプしながら打ち鳴らすメンバーが登場する頃には、“音楽とは人間の肉体を通して表現するものだ”という当たり前の事実に改めて気づかされる。