デビュー40周年、鹿賀丈史が当たり役『シラノ』に再び挑む
原作は、人並み外れた大鼻を持つ男の純愛を描いたフランスの戯曲『シラノ・ド・ベルジュラック』。脚本・作詞レスリー・ブリカッス&作曲フランク・ワイルドホーンという『ジキル&ハイド』の名コンビが手がけ、2009年に世界に先駆け日本で初演されたミュージカル『シラノ』が、来年年明けともに再演となる。シラノを演じるのは鹿賀丈史。舞台デビュー40周年の幕開きに、この当たり役に再び挑む鹿賀に話を聞いた。
好評だった3年半前の初演だが、大作ミュージカルのワールドプレミアとなると、一から作り上げる現場の大変さは相当なもの。「歌詞やセリフの言葉にしてもステージングにしても、やっぱり手こずりましてね。お客さんはどう受け止められたかわかりませんけど、僕の中にはもう一回やんなきゃいけないなって思いはあったんです。歌詞を直したりセリフをカットしたり、今回は全体的な流れをより良くすることに時間を割いて手直ししています」と鹿賀は言う。
ストレートプレイの名作として知られるこの物語をミュージカル化するというのも、画期的なアイデアだった。「日本人も長く慣れ親しんできた作品ですし、その難しさはありました。こんないい作品をミュージカルにしなくていいんじゃないのというお客さんもいたかもしれない。