初演から数十年を経たいま、名作の続きが語られるそのストーリーもさることながら、絢爛な舞台も見どころのひとつ。「オーストラリア公演のビデオを見せてもらったんですけれども、舞台装置や照明、衣装が抜群に美しい。世界のミュージカルはここまで来たのかと思いました。この世界をアンドリュー・ロイド=ウェバーの曲にのせて味わえるのは僕自身楽しみ」と期待に胸を膨らませる鹿賀。一方市村は「もちろん美しい舞台は堪能してほしい。さらにそのうえで、そこで繰り広げられる愛のドラマを見せられたら。ファントムの孤独な、ひたむきなクリスティーヌへの愛。そこを掘りさげて気持ちをつくっていきたいね」と意欲を見せた。
鹿賀も「今回のファントムはより人間らしい存在。そこが魅力に映るよう演じたい」と話す。
「『オペラ座の怪人』が、若きアンドリュー・ロイド=ウェバーのひらめきをもとにつくった名作だとしたら、『ラブ・ネバー・ダイ』は彼の祈りや魂が込められた作品だと思う」と市村。「それぞれの役が全員ダブルキャストだから、組み合わせによって毎回違うものが観られると思います。キャストによって自然に変化して、構築されていく世界が楽しみ」と鹿賀。